〜BLEACH!!〜
第二十二話
「・・・ぼく・・・知ってますよ、その塔への抜け道」
どうも尸魂界に入ってから驚かされてばっかなきがする
「聞いてただろ?道はわかる、でも人目に付かない道じゃなきゃ通れないんだ」
「はい、わかってます。ぼくにも配置はわからないけど・・・一箇所だけあるんです、誰も通らない道が」
「・・・本当か?」
誰だって疑わしく思うだろう
ただ・・・この子が嘘をついてるようには・・・とても見えない
「どうする、ついていってみるか?」
一護もさすがに判断ができないようだ
「・・・一か八かだ、ついていって損はないと思うよ。それに・・・この子が嘘をついてるなんて思えない」
嘘をついているなら目に少しでも曇りが出る
花太郎は嘘をついてる人の目じゃない、決意を下した・・・強い意思を持った目だ
「そうだな、案内してくれ花太郎。その誰もとおらねえ道ってところへな」
「は・・・はい!」
そういうと扉を開け、一気に外へ飛び出した
「ここです」
ついて行った先は・・・何にもないじゃん
「確かに誰もいないけど・・・ここがそうなの?」
「いいえ、まだ先がありますよ」
すると石畳をはがした
「どうぞ、この中です」
この中って・・・地下!?
そのままぞろぞろと梯子を降りて中に入る
ただの地下じゃない・・・地下水道だった
「へー・・・地下水道とは思いつかなかったな」
数百年ここにいたけど・・・これは知らなかったな
「ええ、この地下水道は瀞霊廷全域に張り巡らされていて障害物無しでどこへでも行くことができます」
そんなすごい道なんだ・・・覚えとかなきゃ
「他の連中はここへの入り口しらねえのか?」
「知ってますよ]
え!?俺知らなかった!!
「ただ追いつかれることはないと思います。この中の複雑な構造を完全に把握してるのは救護・補給専門の僕等四番隊だけですから」
「あーそうか、ここ補給路もかねてんのか。だから補給部隊だけ内部を知ってりゃいいってわけだ」
そうなんだ
「ハハ・・・いえ・・・ただ単にここの掃除も四番隊の仕事ってだけなんですけどね・・・うち弱いから雑用いっぱい押し付けられちゃって・・・」
「そ・・・そうか・・・なんか・・・かわいそうな部隊だな四番隊って・・・」
四番隊ってすごいと思うんだけど・・・雑用ばっかりなんだよね
「いやあ・・・それほどでもないですよォ・・・」
どこがだよ
しかし・・・何で旅禍の俺たちにここまで協力してくれるんだ・・・?
さっき会ったばかり、一度は人質目的で捕まったってのに・・・どうして道を教えてくれる
「花太郎」
一護が声をかけた
「お前どうして・・・俺たちにここまでしてくれるんだ?」
考えてたことは一緒だったみたいだ
「そうだよ、俺たち敵なんだよ?なのに理由も聞かないでなんで白い塔に案内してくれるの?」
それなりの理由はあるはず、聞いたほうがいいに決まってる
「・・・あなたのことは・・・ルキアさんからよく聞いて知ってます・・・黒崎一護さん、さん」
ルキアから・・・?
「お願いです、ルキアさんを・・・・・・助けてください」
ルキアのことを知っている・・・?しかも助けを求める・・・
「ルキアさんは今の懺罪宮四深牢へ入る前・・・六番隊の隊舎牢に入れられていました」
朽木隊長が連れて行ったからな
「ぼくはそこの清掃係を命じられたんです」
まさかそれも雑用じゃねーだろうな
「ホント言うと最初は怖かったんです。なんたって向こうは貴族だし、でも・・・」
「でも?」
「最初の日に「ルキア様」って呼んで叱られたんです、ぼく。「その呼び方はしないで欲しい」って」
ルキアらしいや
「その声が思ってたよりずっと優しくてぼくはずいぶん安心したんです」
相手が貴族だとそんなに怖いんだ
「それからは日に一度は牢に入って仕事をする、その時間が少しずつ楽しみになってきて、ルキアさんも少しずついろいろなことをぼくに話してくれるよになりました」
そういうと花太郎の表情が急に曇った
「そしてその大半は黒崎さん、あなたの話でしたよ」
二月ほどしか行動を共にしなかったが、不思議と心から信じられる奴だった
それなのに・・・自分のせいで運命をねじ曲げ、ひどく傷つけてしまった
何をしても償いきれぬ・・・
「そう言って、最後はいつも悲しそうな顔をしていました」
ルキアも悩んでるんだ・・・一護にしたことをずっと悔い続けていたんだ
「さん、あなたのことも言っていました」
「え?」
不思議な奴だった
いつもの行動には驚かされた、しかし一護同様信頼できる奴だった
だが・・・兄様が私の元へ来た日、私が素直に還れば・・・は兄様に逆らわなかっただろう
の全てがこれで狂ってしまうようなことがあれば・・・それはすべて私のせいだ
・・・ルキア・・・
「・・・なんつーか・・・変わった死神だな・・・そいつも」
ルキアだけじゃない、岩鷲が思ってるほど悪い死神ばかりじゃない
「・・・ああ、変わってる・・・だから助けに来たんだ」
そういうといきなり立ち上がった
「あ?」
そのまま一人で足早に歩き出す
「あっ!?おい!ちょっと待てよ!」
制止も聞かずズンズン歩いていく
「ぼ・・・ぼく何かまずいこと言いました?」
「知るかッ!おいっ!!」
たぶんルキアの言葉に急かされたんだろう
早く助ける、絶対助ける・・・!
今の花太郎の話で一気にその思いが膨れあがっていても立ってもいられなくなったんだろう
俺だって同じだ、俺の全てなんてとっくに捨てちまってるよ。俺はもう・・・何も狂うものなんて持ってない
「・・・バカ野郎・・・そんなもん・・・全部俺のセリフじゃねーか・・・!」
そうだ、一護もルキアと同じ、深く・重く悩んでいるんだ
「絶対死なせやしねえからな・・・ルキア!」
一つだけ気になるのは一護の後にみんなで続いて歩いているということ
「・・・絶対死なせたくないんなら道もわからないのに先頭きって進むな、アホ」
この言葉は効いたらしい
一護が後ろに戻り、花太郎を先頭に再び歩き出した
「オッケーでーす。上がってきてくださーい」
やっと外に出られそうだ
一護、岩鷲、俺の順番ではしごを上る
「ほら、あれが懺罪宮ですよ」
外にはメチャクチャでかい真っ白な塔、懺罪宮が聳え立っていた
「・・・確かにずいぶん近くまで来たけど・・・スゲーなこりゃ・・・こりゃあこっから先の方がきつそうだぜ・・・」
たしかに、千段以上は軽くあると思う
・・・でもただでは登らせてくれないらしい
階段の所に・・・誰かいる
一護も感じたみたいだ、二人で構える
「どうかしたか一・・・」
「・・・黙ってろ岩鷲」
発言は控えめにしたほうがいいだろう
「・・・階段の所に誰かいる」
緊迫した空気が満ちる
階段にいる人影・・・赤い髪、変な眉毛、変なゴーグル・・・(変な物ばっかりだな)
「・・・久しぶりだな・・・」
一ヶ月も経ってないような・・・
そういうとその人物はゴーグルをはずす
「俺の顔を覚えてるか?」
忘れるものか・・・だってこいつは・・・
「・・・阿散井恋次・・・!」
ルキアを連れてった死神だもの
「・・・以外だな、名前まで覚えてたか・・・上出来じゃねえか」
「・・・そりゃどうも」
まあ確かに一護が人の名前覚えてるのは珍しい
「な・・・なんだあいつは・・・?今までの連中と全然・・・感じる霊圧のケタが違うじゃねえか・・・!」
岩鷲にしてみりゃそうなのかもな
「あ・・・ああ・・・あああ・・・あ・・・あの・・・あの方は・・・」
まったく言葉になってねーぞ
「阿散井恋次・・・六番隊副隊長・・・!!!」
「・・・・・・副隊長・・・!!!」
「そうそう、斬魄刀の名前はザビエル」
「蛇尾丸だ!!」
あれ?違ったっけ
「・・・そんなボケで、あんたが俺より強いのが疑わしいぐらいだ」
「お生憎様、お前より強い。でも戦うのは一護だよ」
恋次が歩み寄ってくる
「俺も用があんのはそいつだ・・・正直驚いたぜ。てめーは朽木隊長の攻撃で死んだと思ってたからな」
一護も前に出る
「だがここまでだ。言った筈だぜ、俺はルキアの力を奪った奴を殺す」
双方刀を抜き、構える
「てめーが生きてちゃ、ルキアに力が戻らねえんだよ」
「・・・殺す気で連れてった奴が何言ってやがる!」
宿命の対決とでも言うのだろうか
いずれにせよただでは済まないだろう
一つだけわかっていること・・・絶対に止めても言うこと聞かない
「一つ言っておくよ、一護」
とりあえずいっとかなきゃならんことはある
「なんだ?」
「油断すんなよ、恋次はあん時より強くなってる。気ィ抜くと痛い目見るからな」
「ああ、わかってるつもりだ・・・通してもらうぜ!!」
「そうしろ、てめーに俺が殺せるならな!」
どっちが勝つかは・・・わからない
「力ずくは・・・嫌いじゃねえだろ?」
一護と恋次の戦いが・・・始まりを告げた
お互い切りかかり、別れ、切りかかるの繰り返し
互角に見えるがわずかに一護が押している
「・・・な・・・何なんだ一護のヤロウ・・・何考えてんだよ・・・!?」
「何って、倒さなきゃ進めないから戦ってんだろ?」
「そうじゃねえ!相手は副隊長だぞ・・・!!いくらオメーが強くったって・・・勝てるワケが無えじゃねえかっ・・・!!」
それは尸魂界事情に基づく考え方
「あのな、副隊長より強い三席だって中にはいるんだ、位一つで実力を測んじゃねえ」
十一番隊の一角なら、の話だけどな
「そうですよ・・・よく見てください・・・一護さんを・・・」
ちょうどその時一護が恋次を壁際まで追いつめた所だった
「凄い・・・!完全に阿散井副隊長を圧倒している・・・!」
確かに圧倒している、だが恋次はまだ斬魄刀を解放しちゃいない
「彼は・・・一護さんは・・・一体何者なんですか・・・?」
みんなあっけにとられている
「そんなもん・・・こっちが訊きてえぐらいだぜ・・・」
岩鷲までそういうこと言うか
「なに、大したことじゃない。短気でアホで仲間のためにすぐ命をはる・・・ただの死神代行だよ」
「・・・ただのって言わねえよ」
「どこがだ?・・・まあ何でもいい、今は一護の戦いを見守っていよう」
視線を一護に戻す
何か話しているようだがここまでは聞こえない
「やれるさ!」
こういう時に急に声が聞こえるとビックリする
「隊長が何人!?副隊長が何人!?関係ねえよ!倒してやる!!そいつらがジャマするってんなら全員だってな!!」
全員か・・・
急に一護がはじかれた
・・・来る・・・!
「咆えろ蛇尾丸!!!」
一護に向かって斬魄刀が伸びる
すかさず刀で受け止める
だが・・・恋次の方が力がでかかったらしい、そのまま壁に向かっていく
これは・・・ちょっとまずいかもな
衝突すればただではすまない
一角とやりあったばかりなのにあの勢いで壁になんぞぶつかったら・・・
「一護っ!!」
叫んだと同時に壁に衝突、姿が見えなくなった
「ひい!」
花太郎が声をあげる
「・・・一護・・・!」
「い・・・一護さん・・・」
大丈夫だ、まだ死んじゃいない
だが・・・今ので相当なダメージが一護に加わったのもまた事実
起き上がれるか・・・?
「一護・・・」
恋次が蛇尾丸を元に戻す
「ひっ!?」
いちいち驚くな
「・・・どうやらてめえは一度俺と戦ったぐらいで俺の実力を知った気でいるみてえだが・・・いいことを一つ教えてやるぜ」
実力なんぞ見え見えだ。朽木隊長より弱い、それだけで十分
「現世に出る時俺達副隊長以上はの死神は現世の霊なるものに不要な影響を及ぼさぬよう力を極端に制限されるんだ」
それは知ってる。だから今の俺も現世よりは霊力が上がってる
「今の俺の霊力はあん時の五倍!!てめえが幾ら強くなってようが俺に勝てる可能性は万に一つも無え!」
あんまり変わってないように見えるけどな
「・・・はーん、てことは今がてめーの真の実力ってわけだ・・・」
瓦礫の中から一護が這い出てきた
「きかねえなあっ!全然!」
血ィだらだらじゃねえか、どこが効いてないんだよ
「ありがとよ!この程度奴が十一人なら何とかなりそうな気がしてきたぜ!」
うおーい、喧嘩売るなー
「・・・・・・バカ野郎が・・・」
ほんとバカ野郎だよ
「い・・・一護さん・・・?平気・・・なんですか・・・?」
平気じゃないだろう・・・立てるだけで精一杯のはずだ
「す・・・凄い・・・凄い・・・!あの蛇尾丸の一撃を受けてまだ立ってるなんて・・・信じられない・・・!」
足取りもおぼつかない、出血が多すぎたんだ
「生意気な口をきいたはいいが・・・どうやら立ってるのがやっとみてえだな・・・」
恋次が動いた
「終わりにするぜ」
そういうと建物ごと一護に斬りかかった
何とか斬撃を受け止めて屋根の上に逃げる
だが恋次は容赦しない、建物を壊しながら上へ登り一護を追いつめる
明らかに一護は押し負けている
「あ・・・ああ・・・や・・・やっぱりムリだ・・・ムリだったんだ・・・!副隊長を相手に戦うなんて・・・!そんなの・・・」
ムリだと・・・?
「何が・・・ムリなんだ?」
「見ればわかるじゃないですか!一護さんが勝てるわけない!勝てるわけなかったんだ!!」
・・・そう思うのも無理はない・・・だが・・・
「一護は勝てもしないような相手にでも平気で戦いを挑む。だけどな、相手が誰でも諦めないで最後まで戦う奴なんだ」
みんな黙る
「諦めてない奴がいるってのに・・・見てるだけの奴が勝手に諦めてんじゃねえよ!!諦めるのは・・・最後まで信じてからだ」
一護にここで退けと言っても言うことをきいてくれないだろう
俺がやればすぐに終わる、ルキアを助けるための近道になる。でも一護は自分でやることを選んだ
自分で倒さなきゃいけない相手、それが目の前にいるからだ
だったらせめて最後まで信じてやる。それがどんなに絶望的でも信じてやる。それが俺に今できることだからだ
「・・・頑張れ一護・・・最後まで・・・信じてるからな」
戦況は変わらない、恋次がおしている
だが一護は幾ら負けていようが立つ、何度倒されても立つ
「・・・しぶとい野郎だ・・・そんなにルキアを助けてえか・・・」
当たり前だろう、そのためにここまで来てるんだから
「・・・バカ野郎・・・“助けてえ”んじゃねえよ・・・“助ける”んだ!!」
その言葉に異常に恋次が反応する
「ふざけんな!!てめえがルキアの霊力を奪いやがったからルキアの罪は重くなったんだ!!わかってんのか!?てめえの所為でルキアは殺されるんだよ!!」
だろうな、だけどそれだけで処刑はおかしい
「そのてめえがどのツラ下げてルキア助けるなんてぬかしやがる!?ふざけんじゃねえ!!」
ふざけるな・・・か
確かルキアと恋次は幼なじみだったな・・・そう言いたくなるのは当たり前か
「・・・俺のせいでルキアが殺される・・・?わかってるさそんなこと・・・!だから俺が助けるんじゃねえかよ!!!」
一護もわかってるんだ。だから何と言われようとどんな形であろうと・・・どんなに強い相手にだって諦めないで突っ込んでいくんだ
「ぐ・・・くそがあっ!!!」
そんな想いがあるから・・・一護は戦いの中でも強くなっていく
もしこの戦いでも一護が成長しているなら・・・相手が副隊長だって関係ない、勝つ
蛇尾丸の動きに慣れてきたのか当たる回数が目に見えて減った
一回、二回・・・三回避ける
「ちっ・・・」
恋次が蛇尾丸を戻した瞬間、一護が間合いを詰めた
そうか、これを狙ってたんだ
一護は相手が完全に無防備になる瞬間をつこうとしてたんだ
「終わりだ恋次!!!」
タイミングは完璧だった
決着がついたようにも見えた
だが一護の攻撃は当たらなかった
「言ったろ、てめーは万に一つも俺には勝てねえ」
あっさりと避けられしかもその勢いで反撃をくらってしまった
「げほ・・・っ」
そのまま吹っ飛ばされる
多分わかってないんだろうな・・・なんで今の攻撃があたらなかったか
「・・・どうしたかわされたかわかんねえってツラだな」
そらわからんだろ。今の攻撃に全部かけてたようなもんだから
「連撃の隙をつくってのはいい。タイミングも完璧、なのに何故俺を殺せなかったか?」
理由は一つしかない
「答えは一つ、てめーが俺よりも遅せえからだ!」
タイミングがよくても相手がよけられる程のスピードだったら意味はない
「俺とてめーの埋めようの無い力の差、ただ単純にそれだけのことだ。わかったか」
そして刀を振り上げる
「・・・てめーにルキアは救えねえ。俺に殺されるてめーにはな」
振り下ろされた刀はまっすぐに一護に向かっていく
「・・・一・・・」
一護の覚悟はこんなところで砕かれちまうようなものじゃない
だから・・・立て、最後まで諦めんな・・・一護
ぐったりとして動く様子もない一護
そこに振り下ろされる恋次の刀を・・・素手で止めた
「・・・待たせたな恋次・・・」
恋次は恋次で驚きの表情が出ている
「覚悟だ、てめえを斬るぜ」
そう言った途端に一護の霊圧が跳ね上がった
あの時と一緒だ・・・初めて恋次と会った時と同じだ・・・
「・・・ちィッ!!」
もう一度一護を斬ろうと刀を振り下ろす
だが一瞬の間に一護が蛇尾丸を斬撃で砕いた
そしてその斬撃は恋次を直撃、肩から斜め下にできた傷からは大量に出血している
限界だ、そして・・・一護の勝ちだ
「おおおおおおおお!!!」
突然恋次が叫んだ
そのまま後ろへ後ずさる
・・・どちらも・・・何も言わない
「・・・だが今にして思えば・・・ビビッてただけなのかもしれねえな・・・俺は・・・」
とりあえず話がよくわからない
「・・・まったく・・・骨の髄まで野良犬根性が染み付いてやがるんだ・・・厭になるぜ・・・星に向かって咆えるばっかで飛びつく度胸もありゃしねえ・・・」
そう言うと一護の元へ駆け寄り胸倉を掴んだ
「・・・俺は・・・結局朽木隊長に・・・一度も勝てねえままだ・・・」
そりゃ副隊長になったばっかじゃ難しいだろうな
「ルキアがいなくなってからずっと・・・毎日死ぬ気で鍛錬したがそれでもダメだった・・・あの人は遠すぎる。力ずくでルキアを取り戻すなんて・・・俺にはできなかったんだ・・・!」
そっか・・・恋次もルキアのこと・・・助けたかったんだ
「・・・黒崎・・・恥を承知でてめえに頼む・・・!!・・・ルキアを・・・ルキアを助けてくれ・・・!!」
ホントは自分で助けたいんだろう・・・人に頼むことなんかしたくない筈だ
でも・・・敵わない人がいる、だから頼むしかないんだ
きついだろうな・・・恋次
「・・・・・・ああ・・・」
そう言うとその場に二人で倒れた
「一護!!」
慌てて駆け寄る
「おいっ!大丈夫か一護!?返事しろオイッ!!」
酷いな・・・二人とも血まみれだ
「・・・阿散井副隊長・・・」
・・・副隊長を倒した・・・たいしたもんだ
こりゃ俺も少しは修行しないとまずいかもな
あとがき
恋次編一話で完結!
戦闘状況をどうやって表現したらいいもんか毎回悩んでます
日本語にならない場所もあるかもしれませんが・・・とりあえず見つけたら気にせず読んでください
では、ここまで読んでくださりありがとうございます!
2006.4.2 煉城瞳
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