〜BLEACH!!〜
第十八話
突然乗り込んできた男とイノシシに呆然としてた俺等
でもイノシシに名前付けるバカがいるとは思わなかったな。それ以前に乗り込んできて謝りもしない奴も信じらんないけど
「貴様・・・ガンジュ!!な・・・何しに来た!帰れっ!!」
どうやら長老さんは知ってるみたいだけど
「・・・ガンジュ?・・・誰だっけなぁ、夜一様知ってますか?」
「まあ・・・知っているには知っておる」
じゃあ知らなくていいわけか
「久しぶりにカオ見せたってのに帰れたあゴアイサツだな。みろよお客人たちもビックリしてるじゃ・・・ねぇ・・・か・・・」
俺と一護の方を見ながら突然言葉が止った
「・・・なんだよ」
「なんか用か?ジロジロ見やがって」
「おんやア!?何でこんなとこにクソ死神サマが二人もいやがんだぁ!?」
ここで死覇装はまずかった・・・のか?
「・・・一護、やめろよ」
「わかってる」
一護のことだからこんな風に言われると喧嘩になりそうだから止めておかないと
「よォなんとか言えよ。なーんでこんなトコにクソ死神サマたちがいるんだって訊いてんだよォ〜!!」
俺等を交互に見回しながらどんどんカラんでくる
一護の顔の表情が誰でも分かるぐらいに変わってきている。かなりムカついてるみたいだ
それは俺も同じだけど
明らかに自分より弱い奴にいばられるほどムカつくものはない
「やっぱやめなくていいや。ムカついた」
「ちょうど俺も思ってたぜ」
そういうとガンジュと呼ばれた・・・少年なのかは知らないがそいつを二人で殴った
「な・・・何しやがんだこのタンポポ頭と普通の死神!ケンカ売ってんのかコラァ!!!」
普通の死神だと・・・?(怒りゲージ上昇中)
「「こっちのセリフだこのイノシシ原人!!!」」
イノシシ原人に普通の死神だなんて言われたかねえ!!!(怒りゲージMAX)
「普通の死神だと!?突然乗り込んできやがって、適当なこと言うんじゃねえ!!!テメーより何千倍も強いわ!!」
「いきなり全力でカラんできやがって!!一体何なんだてめーは!?」
「そうだ!ちゃんと名乗ってからカラんでこいよ!!」
まったく、常識知らずが
「何だ?俺様をしらねえのか。よっぽどの田舎死神だな」
「あいにくガンジュなんて名前、俺は瀞霊廷内で一度も訊いたことないんでね」
「それなら教えてやるぜ・・・」
「・・・奴は・・・」
「俺様の名はガンジュ!!自称西流魂街の真紅の弾丸にして!!」
自称かい
「自称西流魂街のアニキと呼びたい人14年連続ナンバーワン!!!そして!!」
「自称西流魂街一の死神嫌いじゃっ!!!」
全部自称じゃん
「はぁ?死神嫌いだかなんだか知んないけど全部自称の奴に何も言われたくないよ」
「うるせえ!!うおおおおおおっ!!!」
そう言うと一護にタックル
「一護!!」
「く・・・黒崎!!」
「黒崎君!!」
三人で表に出ようとして駆け出した
「おーっと!アニキのジャマすんなよ」
「アニキの戦いに手出ししようってんなら俺達が相手ンなるぜ・・・!」
用意のいいこった。手下までいたとはな
「あのガンジュって奴の手下か・・・!」
「すごい・・・ぜ・・・全員・・・」
((全員・・・イノシシに乗ってる・・・!!))
「手出しだと・・・?」
イノシシに乗ってることなんかより・・・まだムカつく
「そうさ、アニキが戦ってるのに手出しはさせねえって言ってんだよ」
「ちょうどいい・・・俺は今あいつのせいでものすごくムカついてんだ・・・」
「だ・・・だからなんだ・・・?」
そのままそこにいた4人を睨んで
「相手になるって言ったな・・・?うさばらしだ。全員かかって来いよ、それで・・・俺の気がおさまるかどうかはしらねえけどな」
殺気を込めて言った
「ど・・・どうなっても知らねえぞ・・・!」
「俺にそう言うって事はそれなりの覚悟はあるんだろうな?生半可な気持ちで言ってんなら・・・死ぬぜ?」
「だ・・・誰がてめーみたいな死神に・・・ま・・・負けるわけ・・・」
大半はもう怖がって言葉がちゃんと言えていない。でも俺の気はおさまんねえ!!
「俺を・・・あんまり怒らせんなよ・・・!」
「ひぃっ!!」
そう言うと全員10メートルほど退いた
「あー!!ムカつく!!一護ォ!俺もやっていいか!?」
タックル受けてうつ伏せている一護に呼びかける
「断る!!俺がやる!」
ガバっと起き上がって言ってきた
「じゃあ飽きたら俺がやるから」
「たぶんてめえの出番はねえけどな!」
そういったと思ったら今度はガンジュって奴の顔面に蹴り
「ああっ!!アニキ!!!」
「・・・まだこりねえのか・・・?黙れ、俺のむかっ腹がおさまってねえうちは・・・近くで喋るな・・・!」
なんかムカつくからこれ以上喋らないでほしい
「はっはい!!」
やれやれ・・・でもちょっとやりすぎじゃねえのか?(人のこと言えないけど)
「いいかげんにしろよ・・・こっちの話も聞かずに一方的に飛び掛ってきやがって・・・やろうってんなら相手になんぞテメー」
「てめえ・・・!一度ならず二度までも俺様の美顔を殴りやがったな・・・!」
どこが美顔だ、イノシシ原人
「二発目は蹴りだバカ野郎!」
お前も喧嘩口調で話すんじゃない!!
「こら!止さぬか一護!!つまらぬ喧嘩で力を浪費するな!!」
これでひくほど一護は冷静沈着な頭を持ってないことはもうわかっている
「コイツの売ってきたケンカだぜ。止めたきゃあっちに言ってくれよ」
ほら
「夜一様、知っているでしょう?一護は短気なんです。カラまれるとすぐに買っちゃうんですよ」
「これだけのことで熱くなるのでは餓鬼と一緒じゃ」
確かに餓鬼だ。それもクソがつくぐらい
「俺も結構わかりますよ。現世じゃ男子と間違えられて喧嘩売られるわ髪が長いからって先輩とかに目付けられるわ・・・」
「要するになんじゃ」
「わかって下さい。他人に色々言われて・・・そこから自分の身を守る為に拳を振るう、だってそれしか知らないんですから」
自分を上に見せるために何かとつけていやみを言う・・・俺は術を知らないから拳を振るってしまう、たとえ相手が教師でも
やっちゃいけないと分かっていても・・・それしかできないから世間からは不良、問題児扱い。誰も分かってくれない
既に一護の方は技の掛け合いになって顔は痣だらけになっている
今度は一護がガンジュに・・・たぶん空手の技だろう、それで顔面を殴った
「どうだ?今のは効いたろ!これでも中学まではたつきより強かったんだぜ!空手!」
俺よりは弱いってことだな
「・・・儂にはわからんな。おぬしが言ったことも、一護が何故こんなことをするのかもな」
しばらく様子を見ていた夜一様が突然喋り出した
「俺にはわかりますよ」
「・・・おぬしもまだまだ餓鬼じゃの」
「まあ決着もいずれつきましょう、好きなだけやらせて・・・後でいくらでも償えます」
「ふぅ・・・」
話し終わった所でちょうど決着がついたようだ
「うぐっ・・・!」
また一護の拳がガンジュの顔に直撃した
「終わったか・・・」
でも終わってなかった
どれだけタフなんだ・・・殴られたってのにそのまま踏み止まった
「・・・今のでたおれねーのか・・・!タフなやつだな・・・」
「・・・てめえ・・・!」
どうやらまだ続きそうだ
「ねー、一護!飽きた、早く終わらせて」
「うるせえな!今終わらせるところだ!」
どう見たって終わんないよ
しかし思わぬ方法で決着はついた
ジリリリリリリリリ
突然金属音のようなものが鳴り響いた
「・・・なんだ?」
「た・・・大変だアニキ!!」
よほどこの金属音はやばいものなのか・・・?
「9時だーー!!!」
・・・目覚ましの音かい!
「何ィ!?9時!?まずい!カモォンボニーちゃん!!」
ガンジュの口笛とともにさっきのイノシシが一護の頭上を飛び越えガンジュを突飛ばした
「がふッ」
自滅ってやつだな
「・・・な・・・」
一護も頭を蹴られたらしく髪の毛が数本切れたようだ
「フ・・・いつも通りやるなボニーちゃん・・・だが今日は時間がねェ・・・急いで俺をのせてくれ・・・!」
「ま・・・まてこらぁ!!にげんのか!!」
普通ならたいがいの人はまた乱闘になるんだろうけど・・・
「誰が逃げるかこのタンポポ!!!テメーとの決着は今度つけてやらァ!!それまでここでおとなしく待ってやがれ!!」
実際逃げてんじゃん
「綿毛みてーにフワフワ飛んで逃げんじゃねーぞ!!」
だから逃げてんのはお前だって!
「・・・な・・・ふざけんなそりゃこっちの・・・」
「いくぞテメーら!!モタモタすんな!!」
「へい!!!」
誰も聞いてないな
「セリ・・・・・・フ・・・・・・」
ものすごく遠くまでいってから言い終わった
「・・・行っちゃったね・・・」
「ああいう族はほっとくにかぎる」
「おぬし・・・さっきまでずっとからんではいなかったか?」
「気のせいでしょう」
「・・・災難だったな黒崎」
「・・・う・・・ちくしょー!!!何なんだあいつはァッ!!?」
「・・・なんだろ?」
「あー!腹立つ!」
「とりあえず今日はいったん家に入って。明日また出かけるんだから」
「そうするかの」
みんな家の中へ入っていくけど一護だけ入ろうとしない
「おい、聞いてなかったのか?」
「あ?いや・・・」
そういうとそそくさと入ってきた
「・・・明日が思いやられる」
喧嘩を売られた一護のことだ、絶対残ると言い出すに決まっている
・・・まあ今は寝るとするか
次の日
「はあ!?行かない!?」
朝っぱらから怒鳴り声
これは予想通り
「おう!俺はここであのヤローを待つ!」
これまた予想通り
「・・・バカ言ってんじゃないよ。さっさとしたくしな、おいてくよ」
「勝手においてけ!俺はここに残る!」
はぁ・・・
「な・・・何言ってるんだ君は!?ふざけてないで来い!!」
石田が珍しく必死に一護を連れて行こうとしてる
「いやだ!!あいつに逃げたと思われるだろ!!」
「思われろ!!」
一護は一護で頑として聞き入れようとしてないし
「お前らなぁ・・・」
「ねえねえ、あたしと茶渡くんもう用意できたんだけど・・・」
入り口からひょこっと織姫が出てきた
「ああっ!丁度いいところに井上さん!このバカをここからはがすの手伝ってくれないか!」
「誰がバカだてめ・・・」
一護の言葉が切れたと思ったら今度は
「ギャアアアアア!!」
叫び声に変わってた
鼻に傷がついてるからどうやら夜一様が引っかいたようだ
「頭に血が上って当初の目的すらも失念したか馬鹿者め!」
失念したから残るなんて言い出したんだと思うけど・・・
「この旅にはルキアの命がかかっておる事!よもや忘れたわけではあるまいな!」
「・・・う・・・」
「奴とおぬしの意地の張り合いなんぞに割いてる時間などない!わかったらさっさと仕度しろ!」
「・・・・・・」
黙ってると夜一様の頭突きが・・・
「返事!」
「おフッ!!」
だろ?
村を出て20分ほどが過ぎただろう
「なあ、なんか随分村外れまで来ちまったみたいだけど・・・ホントにこっちであってんのか?」
やっと出発できたと思ったけど・・・確かにホントにこっちであってるかどうかは謎だ
「なーってば!」
地図を見てるのは石田、方角は尸魂界でも同じだから迷うことはない・・・はず
「うるさいな!長老さんに貰った地図では確かにこの辺なんだよ!文句があるなら君が先頭を歩けばいいじゃないか!」
「イヤ、別に文句はねえけどよ・・・」
「一護は地図読めないもんね」
「読めねえわけねえだろ!!」
そのまま俺の姿を見て顔をかしげた
「・・・なんでお前だけそんなかっこしてんだ?」
「ああこれ?昨日のこともあって俺に関しての情報が瀞霊廷内に入らないように姿隠してるの」
よく旅人が着てるような・・・フードのついた服って言えばわかるかな?ちゃんとフードもかぶっているし
「逆に目立つぞ」
「気配消してるからかなり注意しないとわからないよ」
「でもさその空鶴って人、門をくぐらずに瀞霊廷に入る唯一の手段を知っている人なんだよね?」
「まあね」
「そんなすごい人ならもっと街の真ん中でみんなにちやほやされて暮らしててもよさそうなもんなのにね」
「うん・・・それは確かにそうなんだけどね・・・」
「いや、それはないのう。奴の性質でなこういう場所を好むのじゃよ。人気のない閑散とした土地をな」
「別にそんなところに住んでても見れば一発でわかる家だから大丈夫なんだけどね」
「・・・一目で?」
「ああ・・・おっ見えてきたぞ。あれじゃよ」
数十メートル先に家らしき影が見えてきた
「へえ!全然変わってないや」
「・・・こ・・・これは・・・・・・!!」
家の様子は・・・大きな腕のオブジェに『志波空鶴』と書かれた旗がついているでっかい煙突のある家
「フッ・・・今回の旗持ちオブジェは人の腕か・・・中々良い出来じゃの・・・」
「前回は足でしたよね」
「そうだったかの」
「・・・どうしたのみんな?なんかおかしい所でもあった?」
みんなずいぶんひいている
「いや・・・俺たちあそこに入るのか?」
入るのかって・・・
「だって志波空鶴って書いてあるじゃん。読めない?」
「そうじゃねえけど・・・」
何でそんなに驚くのかな・・・?(←気がつかない奴)
「ほれ、どうした早く来ぬか」
「なんか懐かしいなあ〜♪」
そのまま家に近づいていくと・・・
「待てい!!」
低い声が聞こえた
「何者だきさまら!」
目の前にでっかい大男が二人立っていた
「奇怪ないでたちをしておるな!しかも一人は死神と見える!」
奇怪ないでたちは俺のことか!
「怪しい奴らめ!この金彦と銀彦がきさまらを決して通しはせぬ!」
「去れ!さもなくばここで死ぬことになろう!」
安い挑発だ
「ちっ・・・また門番かよ・・・メンドくせえとこだな尸魂界ってのは・・・」
斬魄刀を出そうとする一護
「大丈夫、戦う必要はないよ。ね?夜一様」
「無論」
そう言うと一護の前へ夜一様が出た
「・・・ん?よ・・・夜一殿!?」
えっと・・・どっちだっけ?まあ片方の奴が気がついた
「空鶴に用があるのじゃが・・・通してくれるかの?」
「も・・・もちろんです!どうぞこちらへ」
入り口の戸を開けられ中へ通された
とは言っても玄関じゃなくて地下へ続く階段
「いやはや失礼しました!夜一殿とそのお供とはつゆ知らず!ご無礼をお許しくだされ!」
お供って言うな!
「よい、先んじて連絡を入れなかった儂にも非はある」
「はは!さすが偉大な方はお心が広い!」
ちょっと下っただけですぐに平地についた
「こちらで少々お待ちを」
すぐ近くに襖戸の部屋がある
「・・・金彦か」
その中から声がした
「はっ・・・はい!」
「・・・珍しい奴がいるなぁ・・・!開けろモタモタすんな!」
「はい!ただいま!」
すぐに襖が開いて中には女の人がいた
「よう、久しぶりじゃあねぇか夜一」
口調も相変わらずの空鶴さんだ
「・・・く・・・空鶴って・・・女ア!!?」
また驚いてる
「・・・なんだ?そのガキどもは?」
「いろいろとあってな。ほれ、おぬしも顔を見せぬか」
そう言われてフードをとる
「・・・お久しぶりです空鶴さん」
「じゃねえか!お前ここに来るのに気配消してそんなもん着なくたっていいだろ、わかんなかったじゃねえか」
「すいません、でも今回だけはしょうがないんです」
「それで・・・実はの空鶴、今日はおぬしに頼みがあって来たのじゃ」
改めて話し始める夜一様
「だろうな。お前がウチに来る時は大概そうじゃねえか・・・面倒事か」
そんなに何回も面倒事で訪ねたっけなぁ・・・?
「恐らくは」
その回答を聞いてしばらく黙る
「ハッ久しぶりだなこのやりとりも・・・いいぜ話せよ。面倒事は大好きだぜ」
「それなら俺からも一つ頼みがあります。こうでもしないと尸魂界に俺の情報が入っちゃって・・・」
なるべくなら目立つ行動は避けたいんだけど・・・って言おうとしたら
「お前は姿を隠したいわけか・・・何かわけありか?」
さすが、お察しが早い
「はい。それも特注の」
「全く、お前らが来るといつもこうだな。はじめっからはなせよ」
「実は・・・」
「・・・なるほど、話は大体わかった。いいだろう引き受けてやる」
毎回引き受けてくれてるんだけどな
「本当か!」
「あァ、浦原もかんでるんじゃア断るに断れねえしも身を潜めなきゃならねえほどなら協力しないわけにはいかねえぜ」
「どうも」
ふぅ・・・これでとりあえず一件落着かな
「ただし・・・おれはあんたとのことは信用してるがそのガキどもまで信用したわけじゃねえ」
また厄介なことになるのか・・・
「じゃあどうすれば信用してくれるんですか?なんでもしますよ」
「なあに、大したことじゃねえ。見張りの意味も込めておれの手下を一人つけさせてもらう、異存はねぇな?」
それだけか
「無論だ」
「手下・・・?」
「あァ、まあ手下っつってもおれの弟だ。まだ糞ガキで使えたモンじゃねぇがな」
そう言うと席を立ってその奥の襖へ近づいていった
「おい!用意できたか!」
「ちょっ・・・まっ・・・」
あの向こうに空鶴さんの弟がいるのか
「あけるぜ!行儀良くしろよ!」
「お・・・おう!オッケーねえちゃん!!」
前見たときは二・三歳のガキだったからなぁ、どんなんになってるのかな
「は・・・初めまして!志波岩鷲と申します!以後お見知りおきを!」
数秒間の沈黙
だって昨日長老さんの家に乗り込んできたイノシシ原人なんだもん
「「あああーーーっ!!!!」」
「・・・なんだ?知り合いかおまえら?」
「っていうよりこいつが空鶴さんの弟!?あん時の鼻たれ坊主!?」
こいつが空鶴さんの弟なんて絶対考えられん!!!
「ああ、見えねえか?」
「絶対見えない!!」
「で、なんかあったのか?」
「昨日ちょっとあったんですよ。こいつらそれで喧嘩しちゃって」
「なんだ、そんなことか」
そんなことかじゃないよ
「ここであったが百年目だ!死神!」
「上等だ!おらああああ!!」
もう喧嘩になっちゃってるし
「やれやれ・・・やめねえかッ!!!!」
そういうとガンジュの頭を殴りながら一護の頭に踵落しをくらわしていた
「何だテメーら!?顔合わせるなりイキナリ殴り合い始めやがって!」
みんなは驚いてるけど俺は見慣れてるからあんまり驚けない
「って〜・・・なんだよ一言もなしにいきなりケリかよ・・・姉弟そろって・・・」
さすがにこんなことやられたら一護も文句言うわな
「だ・・・だってよ姉ちゃん!あいつが・・・」
「口答えすんな!」
弟にも容赦なしで蹴る
弟まで蹴るとは思っていなかったのかビビっている
そのまま一護の方へ向かってきて
「おいクソガキ!ここは俺の家だ、俺のやり方に文句があるなら出ていきな!」
お決まりの脅し文句
「・・・す・・・すいませんでした・・・」
さすがの一護も命の危険を感じたようだ
「オーケ、わかりゃアいいんだ・・・よーし!!全員立て!!」
「はっ・・・はい!!」
あんなの見せられちゃうと誰も返事をしないわけにはいかないようだ
「立ったら・・・黙って俺について来い」
そのまま部屋を出て廊下を歩く
地下だというのに結構な明るさだ
「・・・凄いな、地下なのにどうして光が・・・発電施設も見えなかったけど・・・」
「ホタルカズラを飼ってんだ。天井の穴と両わきの木枠の上にな」
「ホタルカズラ・・・?尸魂界だけにある植物か何かですか?」
たぶん空鶴さんはこういう人、あんまり好きじゃないから・・・
「っと、ついたぜここだ。開けろガンジュ!」
「はい!」
堂々の無視
「知ってるか?やり方が気に入らなかったら出てかなきゃいけないんだぜ」
一護も思ってたみたいだ
「開けるぜー!!そォーらァ!!!」
部屋の中には大きい柱のようなもの
「・・・お・・・!」
「・・・わ・・・・・・」
「な・・・なんだこりゃ・・・?」
「でかい・・・!」
みんなからは驚きの言葉しか出ない
「こいつでテメーらを瀞霊廷ん中にブチこむのさ!空から!」
「空ア!!?」
陸がダメなら空って、典型的なパターンだな
「俺の名前は志波空鶴・・・流魂街一の花火師だぜ!」
あとがき
空鶴さん登場!岩鷲と違ってとっても嬉しいです!
書くことないんでここまで読んでくださってありがとうございました!
2006.3.11 煉城瞳
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