〜BLEACH!!〜
第十二話
初夏だからかしんないけど朝っぱらでも暑い
いつもならまだ起きないんだけど今日は特別(←遊子に起こされただけ)
そろそろ一護が起きるころだから様子を見に商店に来た
「おはようございます師匠」
商店に入ってすぐの所に師匠が座っていた
「か、今喜助が説明してる所じゃ」
師匠の横に正座して覗き込んでみると一護と浦原さんがいた
「十日間アタシと殺し合い、できますか?」
「どうせ俺ができねえっつったら誰もやる奴いねえんだろ。しょうがねえっ!やってやろーじゃねえか!」
説明終わったかな?そろそろ入っても大丈夫だよね
「よっ!一護、学校行くぞ」
「よおか・・・どうしてルキアを止めなかったんだ!」
「剥附閧ウん!?さんが来て早々それっすか!?さっきの説明聞いてなかったんすか!?」
「聞いてたさ!でもこいつは動けたのに最後はルキアを止めるそぶりさえ見せなかったじゃねえか!!」
浦原さんの説明聞いて少しは落ち着いたと思ったから出てきたんだけどな・・・浦原さんも予想外っぽいし
「止めて何になった?あそこで隊長を倒したらルキアを連れ戻すためにもっと強い奴が来ただろうね」
「・・・くっ」
「お前がどうなろうと俺は知ったこっちゃない。俺自身あそこで喧嘩吹っかけて戦いにした方が楽しそうだって思ったけど」
また黙る・・・戦いが楽しいなんて信じらんねえ・・・って顔して
「俺があの二人を倒せたとしても今度はもっと強力な敵が来るだけなんだよ。それに決めたって言われたから」
「だからってなんだよ!ルキアが決めたからだ?そんな理由でみすみすルキアを連れ戻さしていいのかよ!!」
「もし俺があいつらを倒してルキアを留めた為にもっと強力な奴等が来て、お前に危険が生じる事をルキアが望んだと思うか?思わねえだろ?だから行かせた、そんでお前はこっちで強くなる。そうすればルキアだって助けられる」
「修行はやるさ!だけどいつ殺されるかもわかんねえって知ってんのにどうしてそんなに余裕かましてられんだよ!!」
「うるさいな・・・」
一護の腕を掴んでひっくり返して床に叩きつけてやった
「少し頭冷やせっつーの、バカが」
さっき浦原さんにほん投げられたらしいから結構今のは痛いよな・・・ダメージ的に
「浦原さんに言われただろ?今のお前が行っても死ぬだけ、そういうのを自殺って言うの!行く方法もあるしまだ若干だけど時間はある。それなら強くなってから堂々と助け出せ」
「十日間で・・・」
「お前ならいくらでも強くなれるんだ。わざわざ弱いうちから乗り込んでいく必要なんてどこにもありはしない」
「そうだな。誰もやんねえんだからやってやろうじゃねーか!」
「それさっきも言ってた」
「うるせえな」
これが俺たちの運命、この世界に首をつっこんだ以上は戦いを避けることなど不可能
今は、それに負けないような力をつけて立ち向かうか、諦めて還るかのどちらかを選ぶしか道はない
それならば俺は立ち向かおう。この、同じ志を持つものと一緒に・・・
意気込んで浦原さんち出て学校へ来たはいいけど・・・今日って終業式だよね?久しぶりに来た意味無いじゃん
「・・・なんか変じゃねえか?」
席に座ってから一護に話しかけられた
「どこが?別にただ終業式なだけで何も変わりないと思うぞ」
「いや・・・ルキアの席に別の奴が座ってんだ」
よーく見るとルキアの席・・・要するに俺の右斜め前、一護の右側に誰かが座ってる
「・・・俺は覚えてねえんだけどお前分かるのか?」
「んーと・・・あ、桃原だ」
「知り合いか?」
「俺の部活の部員だよ」
「どこの部員だよ」
「だから俺んとこの部員だって」
「だからどこの部活かって聞いてんだよ!」
「だから俺のとこの部活だって!!」
「てめーは三つ掛け持ちだから俺のところだって言われてもわかんねえからどこかって聞いてんだよ!!!!」
「あ、ゴメンゴメン空手の方」
「たっく・・・で、何であいつがいるんだ?ここじゃねえだろ」
「俺もよくわかんない」
「は!?お前死神の幹部なんだろ?何で知らねえんだよ」
「説明はちゃんと受けたんだよ。でも100年以上前なんだよ俺が死神になったの、だから忘れちゃった」
「そういやそうだな・・・でもだからって一部ぐらいは覚えてんだろうが普通」
「だって俺が入隊したの7歳だぞ?学校の授業だってろくにうけないで入隊しちゃったから全くそういうの分かんないの」
「・・・死神ってそんなにてきとうなのか?」
「貴族はね。俺は貴族じゃないけど・・・あ、並べだって」
ルキアのいない一日がスタートをきった・・・それはいつもと変わらない平和な平凡な日常だった
「さてと、以上かなあ連絡事項は。ま、休みなんだから宿題なんて現国以外はテキトーにやんな!」
終業式も終わって休みの連絡事項を聞くのみになった
「遊びも少しぐらい犯罪気味の方が後々いい思い出になるよ!」
これは連絡事項とはいえないけど
「そいじゃあんたたち!9月まで死ぬなよっ!以上!解散っ!!」
解散で一気に教室に話し声が満ちるけど今はとても話す気分じゃないね
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一護、俺帰るけどどうする?」
「ケイゴに招集かけられちまってな。お前も誘っとけって言われたんだけどよ」
「俺お前の修行の下準備あるからいかねえ」
「そうか、悪りぃないろいろ」
「好きでやってるからねえ、何とも言えないさ」
そのまま一護の返事も聞かずに教室を出た
「浦原さーん、帰ってきたよ。手伝いって何?」
また商店に戻ってきた
「お帰んなさい。じゃさっそく・・・穴掘って下さい」
「は!?」
「いえね黒崎さんの修行で深〜い穴が必要なわけで・・・」
「俺にその穴を掘れと」
「そうっす!んでただスコップで掘るんじゃなくて何か使ってぱぱっとやってください、時間ないんで」
「掘るついでに俺の力量も測るわけね、いいよやってあげる。どこにやればいい?」
「あそこっす」
浦原さんが指差した方向にはもうウルルたちが少しだけ穴を掘っている
「よーし!ウルル、ジン太、ちょっとどいててよぉ!!!」
言われたとおりに二人がどく
「せーのっ!!」
そのまま地面に直接拳を叩きつける
・・・変化はない
「なんだ、なんもおきねーじゃん」
ジン太がバカにしたように言ってきた
でも次の瞬間
ピシッ
鈍い音がして穴のところにひびが入りそのまま地面が吹っ飛んだ
「はい、穴開きました」
マクドナルドの0円スマイル並みの笑顔で言ってみた
「さん・・・なんか怖いっすね」
「せっかく開けてあげたのにそりゃないっしょ」
「あはは・・・でもこれでさんの仕事は終わりです。ずいぶん早く開けてくれちゃいましたね」
「終わりって・・・俺もう用無しじゃん」
「お主が用無しになることがあると思うか?」
突然師匠が出てくるもんだからとてつもなくビックリした
「わっ!師匠!?何でここにいるんですか?」
「わしがここにいて何が悪い、それより仕事じゃ。あの二人の所へ行くぞ」
「・・・どの二人でしょうか?」
「お前のクラスにいる奴らじゃ。霊力が上がったことに気がついてはおらぬのか?」
あ、織姫とチャドのことか
「分かってますけど・・・あの二人も連れて行くんですか?」
「無論じゃ、行く気はあるようだが力を操れん様では連れては行けまい。あのもの達も修行じゃ、お前もな」
「また修行ですか!?あの時は一護を助けるのに倒れただけで別に修行不足で倒れたんじゃありませんってば!」
「あくまでもとに戻っただけで成長はしておらん」
成長って・・・十分修行したのにな
「んじゃとっとと行きましょうよ!そろそろ帰ってる頃ですしなんか二人とも一箇所に集まってます」
「その様じゃ、そしてあの小僧には・・・喜助、の全てを話してやってくれ」
「はいはーい♪」
そんな乗り気で言わないでよ・・・
「じゃ、出発しましょう。早くしないと移動してしまいますから」
「そうじゃの」
あとがき
つーわけで出発しんこ―!!
・・・あとがきっていわねえなこれ
読んでくださってありがとうございました!!
2006.2.4 煉城瞳
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