〜BLEACH!!〜
第十一話

「終わりだクソガキ!!てめーはこの阿散井恋次に敗けてここで死ぬ!!」
差は歴然としている、俺がこいつに負けることはなくとも一護は・・・
「悪ィなガキこれが力の差って奴だ斬魄刀は持つ者の霊力によって大きさも形も変わる、こいつが俺の霊力の姿だ。
じゃあなガキてめーに個人的な恨みは無えが現世の空気は合わねえんだよそろそろ片付けて帰らせて貰うぜ」
 
早く!早く立て一護、立ったら逃げろ!お前にはこいつらと戦うには早すぎる・・・そうは思ったけど逃げるかな?こいつ
同じことを考えていたのかルキアが恋次に飛び掛った
「あ・・・何してんだルキアてめえ!?放せコラ!てめえこれ以上罪重くする気かよ!?放せバカ野郎!!」
「に・・・ッ逃げろ一護!!立て!!立ち上がって逃げるのだ!!一護!!」
「・・・ってことだから動くな恋次、少しでも動けばそのまま首刎ねるからね」

恋次の首に刀を当てた。もう動けないだろう
「っち!」
「とっとと逃げろ、まだそんくらいの力は残ってるだろ?ここは俺が食い止めるから早く」
一護もまだ動けたから斬魄刀を握ってそのまま逃げてくれるって半信半疑思った
でも握ったは握ったけど逃げなかった

「へへへ・・・せっかくだけど悪りぃな俺はまだ逃げねえぜ、ちょっと退いててくれ・・・こいつらは俺一人でやる」
だと思った
「ハァ・・・わーったよ、でもやるんだったら派手にやってきな!!後始末はしてやるから、そんでもって死ぬなよ」
「おうよ!」

「派手にか・・・そういうなら言われたとおり派手に斬りあって死んでくれ!」
俺がみんな倒してやりたいところだけど俺は手を出しちゃいけない・・・お前がこれから強くなるためでもあるだから・・・
「一護!立てるなら逃げろ!!逃げるのだ一護っ!!・・・一・・・」
「言っても無駄だよルキア、わかってるでしょ?あいつの性格」
「どうした?来ねえならこっちから行くぜ」

その言葉が合図になったかのように一護の霊圧が急に跳ね上がった
「何・・・・・・・・・だてめえ・・・!」
さっきの一護からは思えないような動きをしながらどんどん恋次に斬りかかっていく一護とかわすしかできない恋次
「はっ!どうしたよ!?えれー動きがニブくなったじゃねえか!?急によ!!」
あんたが早くなっただけ
「はっ何でだかよくわかんねーけどいい気分だ!今!!傷の痛みも無え!!テメーに敗ける気も全然しねえ!!!」

霊圧があがったこと分かってないんだ・・・あほな奴
まあ恋次は怯んでくれてるからまだいいとするか
これであとは朽木隊長が退いてくれれば文句ないんだけど
「・・・終わりにしようぜ・・・俺が勝って終わりだ!!!」

終わった、そう思ったけど一護の斬魄刀の刀身が消えた
一護は何もしてない、斬魄刀の能力でもない
俺も予想しなかった。普通なら副隊長に任せてもいいぐらいのレベルなのに・・・隊長が動くなんて・・・
そのまま鞘に手をかけた・・・まさか・・・!?

「隊長!!」
叫んだ時にはもう遅かった。既に一護の体を二回刺したあとだった
「鈍いな、倒れることさえも」
「・・・隊長・・・何故ですか・・・?何故このような者へまで攻撃を・・・」
「私とて見物しているだけでは腕が錆びる、それに貴様はこうでもしなければ同意しなかったのではないか?」

「しかし・・・」
「・・・一護・・・」
ルキアが一護に駆け寄る
「俺が!」
恋次が止めに入る

「はっ・・・放せ恋次!一護が・・・っ!!」
「やめなルキア、大丈夫一護は俺が死なせない」
「何を言っておる。こやつに何故手をかける?それに貴様は我々と一緒にソウルソサエティに帰るのであろう」
「すいませんね。俺は残るんで総隊長に宜しくおねがいします」
「許すと思うか?」
「許してもらえませんかね?」

「当たり前だ」
「じゃあ力ずくでとめてください、俺が負けたら帰りましょう」
「貴様・・・何故掟に逆らってまでここに留まろうとする」
「隊長が勝ったらお教えします。一護にもいろいろ教えとかなきゃいけないんで」
「ならば致し方あるまい・・・」

俺も隊長も鞘に手をかける
一歩で決まる俺が勝たなきゃ一護は死ぬ、できれば隊長は殺したくないんだけどな

でも勝負が決することはなかった
「・・・何ごちゃごちゃ言ってんだてめーらは・・・帰るだのかえんねえだの・・・」
一護が隊長の裾を掴んだから
「あ、まだ生きてた」
「なんだその死んだって決め付けてるいい方は」

「・・・放せ小僧」
「・・・聞こえねーよ・・・・・・こっち向いて喋れ」
やばっ!隊長キレてる!!

「はいっ!反撃タイム終了!!」
一護の腕を叩く
「・・・何すんだ・・・」
「じゃあ隊長続きでもしましょうか、俺も早く一護治さなきゃならないんで」
「・・・だから俺抜いて勝手に進めんじゃねえっつーの」
「いいから黙ってる、俺が何とかするからさ」

「だからなんで俺にできねえのにお前にできるんだよ!!」
「・・・そっか、まだ話してなかったっけ?隊長、俺のことをソウルソサエティで知ってる人いるんですか?」
「ほとんどの者が知っている、この恋次もだ」
「あたりまえだ!!前6番隊副隊長、現在も隠密機動副総司令及び十番隊第三席に在籍中!経歴も入隊時からわずか半年で三席、3年後には副隊長まで登りつめたとんでもねえ超天才児、知らねえ奴がどこにいるってんだ」

「・・んだと・・・ってことはてめえ・・・まさか・・・」
やっぱ驚いた、面白いんだよねえどいつもこいつもアホみたいな顔しちゃってさ
「黙っててごめんね一護、俺はソウルソサエティから来た死神だったんだ。まあ俺も思い出したのは最近なんだけど」
「てわけだ!とっとと諦めな、ルキアももソウルソサエティに帰るてめーはこのまま死ぬんだ」
「俺は帰らないって!!」
「・・・へっ・・・んなことさせるわきゃねえだろ・・・」

また隊長の裾を掴む
「・・・そうか・・・さっきの行動といい余程その腕、いらぬと見える。」
腕は俺治せないって!!!!
そしたら今度はルキアが足で一護の手を蹴った
「な・・・何すんだル・・・」

「・・・人間の分際で・・・兄様の裾を掴むとは何事か!身の程を知れ!小僧!」
「・・・な・・・?」
「参りましょう兄様!今のこやつの行動でこの朽木ルキア目が覚めました!」
「ルキア・・・・・・そっか、そうだよね・・・」

「どうぞ私をソウルソサエティへお連れ下さい!慎んでわが身の罪を償いましょう」
「ま・・・てコラ・・・何言ってんだよルキア・・・てめえ・・・ッ・・・う」
恋次が一護を踏んづける
「往生際の悪ィ野郎だな、ジタバタしねーでてめーはここで大人しく死ねよ」
「この者にはわざわざ止めを刺すこともありますまい捨て置いてもいずれこのまま息絶えましょう。参りましょう兄様」

「・・・待てよルキア!何のジョークだよ・・・!こっち見ろよオイッ!オイ・・・ッ」
「そこを一歩でも動いてみろ・・・!私を追ってなど来てみろ!私は貴様を絶対に許さぬ!」
「・・・それでいいんだな?本当に・・・」
「覚悟は決めた」
「そっか」

言い捨てたと思ったらまた一護の方に向いた
「いずれ死ぬ命そこに伏して一瞬でも永らえるがいい」
「・・・よかろうその者には止めは刺すまい・・・ただし、貴様も還るというのならば」
俺が還れば・・・一護は死ぬ・・・俺が残っても・・・一護は死ぬ

考えてる途中に突然ガクッとなってそのままクラクラしてきた・・・考えすぎたかな・・・?
あ、そっか。霊体になったのがこの前だからまだ長時間はなれないんだってこんな時にぃぃいいい
「・・・すいません・・・俺・・・まだ・・・霊力・・・全部・・・戻って・・・ないん・・・で・・・・・・ムリッす・・・」
そのままばたって倒れた

「・・・死神になるのは久しすぎたか、まあいいいずれこちらに来るであろう。恋次、中央には回復していないと伝えろ」
「はい」
を置いても先程の二撃で鎖結と魄睡を完全に砕いたその者は半刻もせぬ内に死ぬだろう」
やめてよ隊長・・・俺傷しか直せないって何度言ったらわかるんですか・・・

「仮に生き永らえたとしても力の全ては失われる。死神の力はおろか霊力の欠片さえ残るまい・・・恋次」
「はい・・・解錠!」
襖が出てきてって相変わらず純和風だな

地獄蝶がひらひらと舞い、扉が開きルキアは隊長達とソウルソサエティに還っていった
ルキアの意思ならばこういうのも仕方ないだろう・・・一護はどうか知らないけど

「ぁあああああああああ!!」
・・・やっぱ後悔してる、そろそろ治してあげるか
「よっこらしょ」
「・・・・・・てめえぶっ倒れたんじゃねえのかよ・・・」
「ん?あれ演技」
「・・・なんで・・・なんで・・・ルキアを助けなかったんだ・・・」

「怒ってる?だってしょうがないでしょ?ルキアが還るって決めたんだから俺が手出しする必要はない」
「だからって・・・・・・」
それ以上言葉がない、どうやらやばいとこまで来てるようだ
「俺はお前を死なせない絶対にだ。そんで生き返ってルキアを助ければいい俺も手伝うだから・・・死ぬな一護」

聞いてはいないな、そんじゃあさっそく
「えっと・・・なんだっけな・・・とりあえず傷口に霊力でも流し込んで・・・」
「だめっすよ!そんなんじゃあ黒崎さん消滅しちゃいますよ?」
「うっうわあ!!うっ浦原さん!?なんで?」
「なんでって治しに来たんじゃないっすか黒崎さんを」

「先に言ってっての!!もう、俺還ろうと思ってたんですよ!わざわざ演技してまで残ったってのに・・・」
「あ〜すいませんね、だって貴方がとっととでてっちゃったんですから」
「あー!!これも全て夜一様のせいだ!!」
「・・・わしがなんじゃ?」
「よっ夜一様!!?」

「じゃから・・・何度違うと言ったら分かる」
「はいはい・・・て言うよりみんな来るんでしたら俺還ったほうがよかったんじゃないですか!!」
「まあよいではないか。それにまだちと修行不足であろう」
「また修行ですか?」
「無論、今の貴様ではあの者に勝てるとは思えなかったからな」

「俺そんなに弱く見えます?」
「まだまだじゃからの」
「へ〜い・・・やっぱ一護には全部話さなきゃダメですかね?」
「そうでなければこの者は納得しないだろうな」
「・・・俺一護んちに帰ってます。修行始まるとまた会えなくなるんで」
「それがよかろう行って良いぞ」
「はい」

俺だってルキアを止めたかった
でも止めたら一護が死ぬ、だから俺も還らないで一護を治してルキアもそのまま助ける方を選んだ
ルキアは還った。俺もわざと倒れたふりして止めなかった・・・だってそれがルキアの意思だから

ジジジジジジ

変な音がして振り返るとへんなハエがついてきた
「・・・俺臭いかな?ハエがついてきてるなんて」
だけどハエってついてくるもんかな?普通途中でどっかに飛んでくでしょ?でも何分経ってもついてくる

「おい!なんか用かよ!!ハエのくせに!!!」
『貴様・・・そこらにいる虫とも区別がつかなくなったか?馬鹿者が』
「しゃしゃしゃしゃ喋ったあああ!!って軍団長?これって偵察機?」
そういやあ目が妙に動いてんなこいつ

『さっさと戻って来い仕事が一つ増えそうだ、貴様にも手伝ってもらわねばなるまい』
「処刑でしょうか?」
『分からぬ、要請がき次第隠密機動全員が動けるように・・・とのことだ。副総司令も常時つれて歩いたほうがいいと思ってな』

「副隊長がいるじゃないですか」
『あいつは使い物にならぬ、私が認めているのは貴様だけだ』
「はいはい・・・じゃあ還りますよそのうち」
『期限は今から一ヶ月だ。それから六番隊の報告によると貴様まだ回復しておらぬそうではないか』

「あれ嘘です。還るのがめんどくさかったんで倒れてみました」
『それならいいが・・・貴様の地位から言っても裏切りは許されぬぞ』
「わかってます・・・俺の行く道が間違ってることありましたか?」
『・・・ないな、まあいいすぐ還ってこいそれだけだ』
「・・・はい」

その後偵察機はどこかへ飛んでいってしまった
「・・・還ってこいか。まあ侵入するからちょうどいいな」
俺とんでもねえ事しようとしてるかもな、まあ今日始まった事じゃないし
それにしても・・・中央から要請ってどうなってんだ?俺なんかいつ帰ってくるかもわかんねえのに
「・・・裏が・・・あるな」

まあ俺のいく道は常に戦いってきまってんだから帰って都合がいいのかも
「・・・待ってろよルキア、絶対行くから・・・そんで・・・絶対助けるから」
俺ができること・・・それはルキアを助けることだけなんだから


あとがき
・・・後から見るとなんかヒロイン特別すぎっすね
まあこれでヒロインの過去が明らかになって次回からは修行に入ります
ちなみにヒロインとたつきが話してることが多いのは部活が同じという理由のみです(考えるのがめんどいだけ)
次回はまたヒロインの過去について少々入ります(こればっかり)
2006.1.14 煉城瞳
/〜BLEACH!!〜/