〜BLEACH!!〜
第十話

「学校行ってきまーす!!」
「カバン忘れてますよーあとお弁当」
「あ!取って浦原さん!」
メノス騒動もひと段落したからかしんないけど完全に浦原商店が住居になってる俺

「忘れ物多すぎですよ〜昨日も一昨日も忘れたじゃないですか」
「気にしない気にしない!じゃあ今度こそ行ってきまーす!」
そういって外に出ようとしたとき
「喜助さん、テッサイさん、さん・・・にゃんこ」

雨が突然入ってきて危うくぶつかりそうになった
「ビックリしたあ・・・にゃんこ?」
戸口には黒猫が立っている
「おお!夜一さん!」
「・・・夜一さん?」
「夜一さんといいましてな店長の無二の親友なんですよ」

「なんか猫が親友って・・・うちの店長ってかわいそうだな」
ごもっともだけど・・・あれ?夜一さん・・・?
「まあ確かに・・・周りの人が見ればそう見えますな」

「・・・夜一さんって夜一さん?」
「ええ、そうですがどうかされましたかな?」
「・・・よ・・・夜一殿!?軍団長閣下!?師匠!!(自分でもわけがわからなくなった)」
「朝っぱらから騒ぎすぎですよ」
「おお、懐かしいやつがおるの」

「お久しぶりです夜一殿、しかしなぜ今その姿に?・・・」
この人(猫)は俺の師匠で昔からいろんな事を教えてくれた人なんだ(しかも俺の上司・・・)
「敬語はやめろといったじゃろう、それに殿ではなく・・・」

あ!忘れてた
「失礼しました、夜一師匠」
「それでいいが敬語がなおっとらんぞ」
「敬語は使います。まったく全然変わりませんねその性格・・・でもやっと帰って来られたんですね、ということは・・・」

「ああ、お前のところへは電報でも届いているだろう、奴等がきたぞ・・・」
「その話ご飯の後とどっちにしますか?」
「ご飯!!!」
そのまま店内へダッシュ!
「お前こそ直ってはないではないか・・・」
さーん!ご飯はさっき食べましたよ〜学校遅れますって」
夜一師匠たちも中へ入ってきた

「あ!また忘れてた、師匠7時ごろには戻りますがここにおいででしょうか?」
「むろん、しばらくここにいるつもりじゃ」
「では行ってきます、話は後で」
「ホームルーム開始まであと3分でーす!」

「え!?先言ってよそういうこと!遅刻したら浦原さんのせいだからねっ!!」
そのまま学校に向かってダーッシュ!!
「そんなこと言われても困りますってば!!」
後ろで浦原さんが叫んでるけど知ったこっちゃないもんね


キーンコーンカーンコーン(以下省略)

「セーフ!!」
「アウト、今ホームルーム終了だよ」
入ったとたんにたつきに言われた
「今のは・・・終了のチャイム?」
「そういうこと、まあ先生気がついてないみたいだよ」
「ならいいや、越智さんだし」

「じゃあこれで終了!とっとと準備しちゃって遊んでな!」
先生ってこんなんでいいのかな?遊んでろって・・・
「あ!そうだ、インハイのトーナメントでたからあとでもらいにいこ」
「え?もう?」
「な〜に言ってるかな、もう夏休み近いでしょ」

そういえばそうだったなあ〜
・・・出れるかな・・・?
「たつき・・・途中棄権ってありかな?」
「はあ!?んなことあたしがさせないよ!!」
「それはわかってるけど・・・俺たぶん出られない」

「言っとくけどね!あたしはあんたを倒すまでは何が何でも大会には出てもらうよ!!」
「いやだからさ・・・俺はさ・・・」
インハイには出られません!!って言えないしなぁ・・・

「約束したでしょ!決勝では負けないって!あんたのこと一番のライバルだって思ってるから言ったんだよ!」
そんなやつ今まで腐るほどいたさ
「本当に俺のこと倒したいって思ってるのか?なんで、そんな事どうだっていいだろ?そんなの低い目標さ」
「低いかどうかはあたしが決める、初めてこんなに戦いたいって思っただからあたしには高い目標なんだ」

目は真剣、仕事が増えちゃったけど・・・こういう寄り道はまあいいか
「ふぅ・・・途中棄権撤回!俺はお前を倒す!それ以外に考えることなんて一つもなし!!」
「それでこそ!決勝で会うまで負けんじゃないよ!」
「おう!!」


親友なんて名前だけ、友情なんて見かけだけ、信頼なんてもろくはかないもの
天才が故の親友、友達、信頼、全てを信じられない苦痛
信じられるのは己の力と斬魄刀だけだった
変わっちゃった・・・変わったのかな俺


「たつき・・・」
「なんだよいきなり」
「俺のこと・・・信じてくれるのか?最後まで・・・何があっても」
「信じる?あんたはあたしの友達、倒したいと願えたたった一人の人、それだけで十分」
「そうだな」
「二人ともっ!!なんのお話中?」

「わっ!織姫、あんたいつからそこにいたんよ?」
「ずーっといたよ?なんか話にくそ〜な雰囲気だったから黙ってたけど」
「あ、じゃあ全部聞いてた?」
「もっちろん!でも誰もちゃんのこと嫌いな人なんていないからさ、考え事はないほうがいいよ?」
「ああ・・・わかってるつもりさ、悪りいな織姫余計な心配かけて」
「ううん!何でも言っちゃってよ!」
「ありがと」

「でもちゃんが大会辞退を考えるなんて、なにかあったの?」
「いや・・・べつに、特にはなんもないんだ」
「そっか、ないよね・・・」
「?」

夜一師匠、俺の居場所はやっぱり変わりました。俺を必要としてくれる・・・そんな人がいる場所、それはここです
残ると決めた以上戦いは避けられません、でもいいんです!もう死神のはいないんですから・・・

「師匠・・・やっぱり帰ることなんてできません。ここに残る、残ってルキアを守ります」
「ん?なんか言った?」
「いや・・・ただの独り言!」
「いついく?もう授業始まっちゃうけど」
「じゃあ・・・一限目終わったら行こ」
「そうだね」


、なんかたつきとあったのか?もめてたろさっき」
3限目が終わった後で一護が話しかけてきた(ルキアにバカにされて多少切れてるようだ)
「・・・あんたにゃ関係なかろうに、なーんもありませんよー」
「・・・なんか気に障るような事でも言ったか?俺」
「べーつにー、あんたは石田の事でも見てやったら?」
「あ!?何で俺があんなやつ見なきゃいけねえんだよ!怪我だって心配することもねえんだしよ!!」

「あ〜!やっぱり心配してるんだ」
「・・・ったっくどいつもこいつも!!」
「心配するのは勝手だけどね。じゃあね・・・ちゃんと見て守ってやんなよ」
「あ!?だから俺は石田のことなんか心配してねえっつってんだろ!!」
「いつになったら気がつくのやら、まあいっか」
「わけわかんねえやつだな・・・」


『部長会よりお知らせします。前面完全下校15分前です、許可を得ていない生徒は速やかに下校しましょう』
授業は全て終了で今はもう部活動まで最終終了時間になった

「今日は終了!着替えて!」
「押忍!」
部活動終了、着替え着替えっと
と有沢!あとで職員室な」
「部長会に許可取ってませんよ?部活停止になっちゃいますって」
がいるだろ」

「俺がなんかしましたか?」
「バカ言え、お前この前推薦で生徒会入ったじゃないか」
「あ、忘れてました」
「有沢もたぶん大丈夫だからとっとと着替えてくるように」

たぶんって・・・ここの先生はどいつもこいつも
「あたし大丈夫なわけ?」
「さあ?ってなんかまだあったっけ?トーナメントは出たし」
「地図でも渡されるんじゃない?意外と最近はそういうとこばっか気にかけてるから、あっちの委員さんは」
「そっか」

そのまま真っ暗な体育館通路を通って職員室に直行
「先生〜なんっすか?」
「インハイの日取りは聞いたな?場所の地図を渡しておく、仕事が入っちまってな応援にはいけんが頑張れよ」

「ホントにたつきが言ったとおりだったねえ〜」
「大体そうよ」
「そういうもんかねえ〜」

校庭は静けさを増している
「静かだねえ〜」

そんな学校でとてつもなく強烈な霊圧を感じた
もう来た!?そんなバカな!!
「たつき!!今何時!?」
「え?・・・あちゃ〜もう9時だよ、そんなに練習してたかなあ?」
ダメだ、部活に集中しすぎて時間を忘れてた
さっきっから一護たちとは比べものにならないほどの霊圧がビンビンしているのに気がつかないなんて

「あっちか!」
!!どこ行くの!!」
「ゴメン!急ぎの用事できちゃった!また明日ね」
「う、うん」
そのまま霊圧の方向へ走っていた

もう無事じゃすまないだろう
帰還命令にも耳を傾けずその上反逆罪に匹敵する行為を俺がこれからするなんてな
でも後悔はしない覚悟はできている、俺は俺の道を進むまでだ

でも・・・ここどこだ?・・・この分だと帰れんな家まで
というより帰る気満々なんだな俺
場所はどこか知らないけど相手がどこにいるかは分かる
!!」
後ろから一護が走ってきた

「一護!ルキアは?」
「家にはもういねえ・・・なんだかよくわかんねえけど勝手に飛び出してっちまいやがった」
「そうか・・・」
「なんなんだ、ゲタ帽子は俺の部屋に来るしルキアはいなくなってるし、一体何が起こってんだ」

一護はまだ何も知らないのか・・・なら言わないほうがいいかもな
「俺にもそれはわからない・・・でもわかってることがある、それはルキアが危ないってことだ」
「わかってるぜ、急ぐぞ
「ああ」

一歩進むたびに霊圧が増していく、どんだけ強いんだこいつら・・・これじゃまるであの人がここに来てるって事に・・・
やっと前方にルキアと死神二人組みが見えた
一人は赤髪の死神、そんでもう一人は・・・隊長・・・

近くには石田が倒れている、今にも赤毛の方がとどめをさすところ
死神になるためにルキアから借りてたグローブを取り出す
「あ!てめえが持ってたのか!!大変だったんだぞそれがなくて!!!」
「うっさい!!気にすんじゃねえ!!」
死神化しながら言う
「いや、メチャクチャ気になるぞ」
「質問は浦原さんにやって」

「阿散井恋次、お前を殺した男だよろしくっ!!」
もうここまでくれば声も聞こえる
「そうはさせるかっての!!」
斬魄刀を二人一緒に地面に振り下ろす

「・・・なんだてめーは・・・!?」
「黒崎一護!てめえを倒す男だ!!よろしく!!」
!同じくてめえを倒す・・・一応女だ!!よろしく!!」
「死覇装だと・・・?なんだてめーは・・・?どこの所属だ・・・なんだその・・・バカでけえ斬魄刀は!?」
「あ、やっぱ俺のことは無視?むかつくやつだなぁ・・・」
「お前は黙ってろ、やっぱでけえのか、確かにとルキアのよりでけーけどなんせ比べる相手がいなかったからな!」

「一護・・・・・・ばか者、何故来たのだ・・・!」
「そりゃないでしょ勝手にいなくなるほうが悪い。それに俺もちいとばかり用があるから」
「・・・あやつらは・・・私を連れ戻しにやってきたのだ!隠れていろといったはずだ!殺されるぞ!!!」
「見りゃわかるし殺気から見ても殺す気満々だね」
「だあ!何でもいいからとっととやるぞ!!」

「はいはい・・・」
「・・・そうか読めたぜそっちのオレンジ頭の方がルキアから力を奪った人間かよ・・・!」
「だったらどうするってんだ?」
「殺す!」
俺のあとがまって・・・短気だなぁ・・・
「・・・黒崎・・・一護・・・それと、あれは・・・」

もう一人がなんか言ってるけど今は無視しておこう
「とっととやっちゃってよ、俺眠いんだから」
「うるせえ!テメーもなんかやれ!!」
「ヤダ、今は疲れると困るから何とかしといて」
「・・・こういうときだけ適当な奴だな」

「元々がそういう性格なんでね」
「チクショウめ」
「よそ見してないで、ほら来るよえっと・・・恋次ってやつ」
「は!?」

ちょうど恋次が一護に斬りかかってきた
「オラオラ!どこ見てんだ!テメーの相手は俺だろうが!!なんだてめー!すげえのは見かけだけか?」
「なんだ!べらべら喋りやがって舌噛むぞ!!」
噛んでも噛まなくても・・・こりゃあ恋次が圧倒的におしてるな

「だらぁッ!!」
一護の反撃、でも無駄。そんな攻撃じゃ簡単にかわされちゃうっての
案の定一護は恋次の斬撃をくらって膝をついた
「終わりだな、てめーは死んで能力はルキアへ還る。そしてルキアはソウルソサエティで死ぬんだ」
「・・・あのねえ、俺もいるってこと忘れてんじゃないの?ルキアは還させないよ絶対に」
「あんたは関係ねえだろうが!それにあんただって俺よか霊力が下回ってるぜ?勝てるわけねえ黙ってそこで見てろ」

「敵の実力さえわからぬ者はただ自滅の道を辿るのみ、まだ手は出さないから安心しな、その力殺さないであげる」
「普通ならキレて殺してるとこなんだが・・・あんたには死なれちゃ困るからな、ただ従わねえんだったらやるぜ」
「どうぞ?あんたにはまだ俺は切れないよ、いくら副隊長といえどまだまだお子様なんだから」
「けっ、言ってくれるぜ。まあ先にこいつをやってからだけどな」

そういうとまた恋次は一護の方をむいた
「話の途中だったな、まあ話した所でてめえみたいなにわか死神じゃ俺達本物には傷一つさえ付けられやしねえん・・・」
傷ねえ、一護立ち上がって切りかかってますけど

「おっとワリーあまりにスキだらでつい手が出ちまった、話の邪魔したか?聴かせてくれよ「傷一つ」がなんだって?」
ま〜た喧嘩売るこいつは
「・・・てめえ・・・!」
「・・・気を抜き過ぎだ恋次」
「朽木隊長!何がスか!?こんな奴にはこんくらいで・・・」

「その黒崎一護とかいう子供・・・見た顔だと思ったら33時間前に隠密機動から映像のみで報告が入っていた」
メノスのときか・・・偵察機でも来てたのか?探して潰しときゃよかったな
「大虚に太刀傷を負わせ虚圏へ帰らせた・・・それにそちらの者、知らぬわけではあるまい恋次・・・」

「知らないわけありませんよ!ただその情報が笑っちまうんですよ!!やってらんねえな!隠密機動の質も落ちたもんだ!こんな奴がメノスを帰らせた!?信じられるわけがねえ!」
「・・・恋次・・・」
「だって見ろよ隊長こいつの斬魄刀!でかいばっかでみっともねえったら無え!霊圧を制御できねえのが丸見えだ!」
ごもっとも、でも廃れたもんだねえ副隊長の地位ってのも。見た目で判断しちゃいけないって習わなかったのかな?

「おいてめえ!その斬魄刀なんて名だ!?」
「あ!?名前!?無えよそんなもん!・・・てか斬魄刀に名前なんかつけてんのかテメーは!?」
「やっぱりな、てめーの斬魄刀の名も聞けねえ!!そんなヤローがこの俺と対等に戦おうなんて二千年はええよ!」
斬魄刀が変形するそれも一護と同じくらいの大きさに

「斬魄刀が・・・!?」
驚くのも無理はないか、でも・・・わかんねえかも
「咆えろ蛇尾丸!!前を見ろ!目の前にあるのは・・・てめえの餌だ!!!」
「・・・バカが」
聞こえないようにぼそっと言う

あとがき
中途半端に終わってますがやっと恋次&白哉登場です!
こうやって振り返ってみると・・・恋次っていちいちうるさいですね・・・
てなわけで次回に続きます・・・終わりッ!!
2006.1.14 煉城瞳
/〜BLEACH!!〜/